私のサックスケースは何処へ-5

グレン・クロンカイトのケースを探してみます。


まずはトランペットケースが出てきます。
それからホルンなどのケース。

どうやら、サックスケースだけでなく、管楽器全般のケースを作っているようです。





あ、サックスケース発見。

楽器屋に電話してみます。

「すみません、今は取り扱いがありません。」

「在庫が切れてしまいました。」




…、売ってないんかい!




どこの店でもたまに入荷するらしいですが、ほどなく売り切れてしまうようです。



そんな中、英語のHPを発見。


なになに、アメリカのカルフォルニア州のある店で、グレンのケースを販売していると。


しかも、オーダーメイドで、作成に約2週間かかると。



ダメ元でその店にメールしてみます(もちろん英語で)。



「グレン・クロンカイトのケースを買いたいのですが、日本では手に入りません。
グレンのケースは素晴らしくどうしても欲しいので、そちらから日本に送ってもらうことはできるでしょうか?」

ほどなく返事が来ます。



「大丈夫だよ。オーダーメイドだけど、どのように作る?」



なんとまあ、注文を受けてくれるではないですか!

オーダーメイドとはいえ、選択肢は決まっています。


「テナーサックスのシングルケース(ソプラノなどは一緒に入れない、という事)で、
色はブリティッシュ・タンで。
オプションで大きなポケットをつけます。あと、背中で背負えるように。
ちなみに、マーティンのコミッティーモデルは入りますよね?」


「私たちは誰もサックスを吹かないのでそれは分からない。
ただ、グレンによると、わかっているうちで入らないのはキャノンボールとカイルベルトだって。
基準はセルマーマークⅥだって。」


出ました。
ここでもマークⅥですか。


そして、グレン・クロンカイトって人の名前なの?
そのグレンがすぐ近くに住んでいるのかな?



まあ、マーク6よりも全体的には小さいからきっと入るだろう。


「大丈夫だと思うので、オーダーお願いします。
クレジットカードで払いたいのですが。」


「OK。請求書をメールで送るから。」





程なく届いた電子請求書でクレジットカードの情報を打ち込んで行きます。


最後の欄、ZIP CODEで固まります。

なんだこれ。
ZIP CODEは郵便番号の事ですが、ボストンやニューヨークで記入した事はありません。



調べてみると、アメリカの田舎の方では、信用度を計るために郵便番号を入力する事もあるのだとか。
当然アメリカの郵便番号でないとダメなので、旅行者の場合はカードはあきらめて現金で払いましょう、と書いてあります。



なんて不便!!!



「アメリカに住んでないので、ZIP DODEが入力できず、クレジットカード決済できないのですが、どうやって払ったら良いですか?」

いざとなったら手数料かかっても銀行の外貨取引で何とか支払うつもりでメールします。


「Pay Pal って電子決済でもできるよ。」


Pay Pal を調べてみます。
どうやら、クレジット情報や住所などを登録すれば、簡単に使えるようです。
しかも、支払いはメールアドレスで良いそうです。


で、できた!支払えた!

程なく店からメールが来ます。

「支払いを確認したよ。これで注文を進める事ができるよ。
作成で2週間、搬送で2週間の計1ヶ月くらいかかるかな。」


「わかりました。
グレンのケースが届くのをとても楽しみにしています。」



アメリカの片田舎から、ネットで買い物ができるなんて、なんて便利な世の中になったものだ。


と感激していたのですが…。




まさか、ここからが試練の始まりだとは予想もしていなかったのです。

この時点で2016年の7月31日。


私のケースは何処へ。
ああ、このケース恋しや。



続く。

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